がん再発を考えて

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各種がんの生存率

以下の表は各種がんの10万人に対する罹患数と死亡数を表します。(左半分)
また各種がんの5年生存率と5年以内の死亡率を表しています。(右半分)

10万人に対する罹患数と死亡数および各がんの5年生存率と5年死亡率

罹患数 死亡数 5年
生存率
5年以内
死亡率
全がん 55.4% 62.9% 44.6% 37.1%
17.7 6.9 8.0 3.1 口腔・咽頭 50.1% 60.2% 49.9% 39.8%
27.8 5.0 16.5 2.8 食道 32.3% 41.3% 67.7% 58.7%
135.1 59.3 53.3 26.3 64.2% 61.5% 35.8% 38.5%
105.5 72.0 40.5 32.3 結腸+直腸 70.3% 67.9% 29.7% 32.1%
51.6 25.0 34.1 16.8 肝臓 28.7% 26.2% 71.3% 73.8%
17.6 16.5 14.5 14.4 胆のう・胆管 22.5% 19.9% 77.5% 80.1%
25.6 20.9 24.1 21.6 すい臓 7.1% 6.9% 92.9% 93.1%
7.9 0.6 1.4 0.1 喉頭 76.0% 74.6% 24.0% 25.4%
108.6 45.3 82.6 30.1 25.0% 41.0% 75.0% 59.0%
11.4 10.7 1.1 1.2 皮膚 88.0% 93.0% 12.0% 7.0%
- 90.8 - 19.7 乳房 - 89.1% - 10.9%
22.4 6.7 7.8 3.4 膀胱 76.5% 64.4% 23.5% 35.6%
20.5 9.2 8.2 4.4 66.9% 63.3% 33.1% 36.7%
4.5 3.8 2.0 1.4
・中枢神経
32.0% 33.4% 68.0% 66.6%
4.9 13.2 0.9 1.7 甲状腺 87.0% 93.7% 13.0% 6.3%
20.1 14.6 9.4 7.1 悪性リンパ腫 54.9% 63.1% 45.1% 36.9%
5.0 4.2 3.4 3.0 多発性
骨髄腫
34.0% 31.2% 66.0% 68.8%
10.5 7.1 7.8 5.2 白血病 35.4% 39.8% 64.6% 60.2%
82.8 - 17.6 - 前立腺 93.8% - 6.2% -
- 32.9 - 9.4 子宮 - 75.0% - 25.0%
- 13.8 - 7.3 卵巣 - 55.0% - 45.0%
(参考)国立がん研究センター・がん対策情報センター 数値利用

男性において
罹患数は、①胃がん②肺がん③大腸がん④前立腺がん⑤肝臓がん
死亡数は、①肺がん②胃がん③大腸がん④肝臓がん⑤すい臓がん
女性において
罹患数は、①乳がん②大腸がん③胃がん④肺がん⑤子宮がん
死亡数は、①大腸がん②肺がん③胃がん④すい臓がん⑤乳がん

なお5年生存率が低いがん(5年以内に死亡する率が高い)は完治する可能性が低いがんであり①すい臓がん②胆のう胆管がん③肺がん④肝臓がんなどがある。
他には脳腫瘍・食道がん・多発性骨髄腫・白血病などが5年生存率40%以下のがんである。

再発の原因を考えて

がんを手術や抗がん剤・放射線などで根治したのに、再度がんが発生してしまったのが、再発です。手術後の再発形態には2つあります。

  1. 原発巣やその周囲リンパ節に再発する場合。
  2. 遠隔転移で見つかる場合。

原因として考えると①の場合は手術の取り残しや予想以上の広範囲リンパ節転移が考えられ、②の場合は術前検査の際、小さすぎて見つけられなかった、もしくは手術が終わる前までに、がん細胞が血行転移してしまったなどが考えられます。

再発した部位や転移巣の状態により、その治療方針を決める意味でも、なぜ再発したか?どのような再発か?を考える必要があります。

治療はなるべく小さな段階から

がんを治療する場合、どの治療法でも腫瘍は小さければ小さいほど(早ければ早い段階ほど)治療効果は高まります。

大きながん腫瘍は取り除いたが、小さな細胞レベルでの残存の可能性を叩きつぶす為に、周囲浸潤が強い、広いリンパ節転移や、今後、発見されるかもしれない遠隔転移などの再発が予想される時は、抗がん剤や放射線照射を追加治療することとなります。

再発を防ぐ追加治療

一度治療したがんが、再発してしまったらその治療適応として、手術・抗がん剤・放射線治療などがありますが、手術や放射線は部位や大きさや数により、適応できない場合があります。

再発過程には2つあり、再発が、①予想できた再発と、②予想していなかった再発があります。前者①は再発が予想できたので術後に抗がん剤や放射線を追加治療したもので、後者②は再発が予想されず、正常細胞にも損傷を与える抗がん剤や放射線は、術後しなかった例である。前者①は追加治療の甲斐もなく再発してしまったもので、後者②はがん細胞が検査で見つかる大きさになってからの遅れた再発がん治療となります。

再発予防の保険的考え(追加治療としてのがん遺伝子治療)

誰でもがん手術をしたのに、根治したつもりなのに再発するのは嫌なものです。

抗がん剤や放射線は正常細胞にも影響あるので、ある程度進行した、がんの追加治療にのみに使用されます。再発した患者さまの中には、追加治療を受けながら再発してしまった患者様や、追加治療なしに予想に反して再発してしまった患者様がいます。

がん遺伝子治療は、すでに存在しているがん抑制タンパクを導入するので、正常細胞に対して影響を与えることがありません。

また抗がん剤や放射線の作用機序に対して効果を助長するので治療効果は増強します。実際、抗がん剤との併用では抗がん剤の使用量を減らしても同様の効果を得ることができています。したがって、がん遺伝子治療は、手術後の再発予防として抗がん剤や放射線との併用治療として、また追加治療のない人の再発予防の治療として、保険的な考えで投与することができる治療法です。

つまり、正常細胞に影響しないがん遺伝子治療の術後投与は、がんの再発率を下げることができるのです。

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