いろいろながん治療

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がんと抗がん剤

主な抗がん剤はDNA合成、あるいは何らかのDNAの働きに作用し、作用する細胞周期によって、分類されます。抗がん剤の作用機序として、以下の5つがあげられます。

  1. DNA合成阻害
  2. 細胞分裂阻害
  3. DNA損傷
  4. 代謝拮抗
  5. 栄養阻害

抗がん剤の中で、アルキル化薬は直接DNAを攻撃して腫瘍の増殖を停止させますが、それ以外の抗がん剤は何かしら周期に特異的に働く、DNAや細胞分裂をターゲットにするため、分裂が盛んな組織であれば正常細胞にも機能してしまうので、骨髄抑制などを起こして白血球などが減少してしまうことがあります。

がんと放射線治療

放射線治療は、エックス線、電子線、ガンマ線といった放射線を利用して、がん細胞内の遺伝子(DNA)にダメージを加えることで、がん細胞を破壊するものです。

放射線照射は正常細胞の遺伝子にも同時にダメージを与えてしまいますが、がん細胞と異なり、正常細胞では自分自身で遺伝子を修復して 細胞機能を回復することができることから有効な治療法のひとつとなります。

がん遺伝子治療と抗がん剤・放射線療法

抗がん剤も放射線も遺伝子に働きかけて がん細胞を死滅させます。主にその発現は細胞分裂と関係を持ち自己死滅作用を助長するものであり、正常細胞はがん抑制遺伝子を持っていることから、遺伝子修復ができない時には、がん抑制タンパクを生産して働かせて死滅していきます。

しかし、がん細胞では幾つかのがん抑制遺伝子やがん抑制タンパクが機能しなくなり、無限増殖を続けます。がん遺伝子療法は、がん抑制タンパクを補充することでがん細胞を死滅させます。

このように がん遺伝子療法の作用機序は抗がん剤や放射線療法の機序と相関していることから、がん遺伝子治療は抗がん剤や放射線との併用により相乗効果を示し、抗がん剤や放射線の使用量を減らすことも可能です。

また、がん遺伝子治療で導入するがん抑制遺伝子やがん抑制タンパクは正常細胞には既に存在しているものなので投与による副作用は殆どありません。

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